1泊2日の週末プログラムの行き先は、お天気に恵まれた長野県安曇野市。
フルーツ農家さんの春から秋にかけてのプロセスを体験する「フルーツ農家体験」。6月開催の当プログラムは全体の2回目にあたります。今回はフルーツ農園だけでなく、食をいっそう楽しむ回にもなりました。
1日目、新宿に朝早く集まった参加者17人・大人4人が、新幹線あずさに乗り込みどきどきの出発。驚くべきは限られた座席にもかかわらず展開されるカードゲーム、お菓子交換、折り紙大会…盛り上がり方の手数は底知れず。松本駅から目的地の一日市場(ひといちば)駅へは在来線を利用しました。地元の乗客、登山客に混ざり、車窓から見える田んぼや南アルプスの山並みを楽しみます。
宿泊先の地球宿に到着すると、お庭にはすでに流しそうめんの竹スライダーが。地球宿のぼうさんたちスタッフさんの掛け声に合わせ壮絶なバトルが勃発…!?したのは、最初のうちだけ。ほとんどの時間は、みんなが順番に楽しもうと譲り合いが保たれた流しそうめん、流しトマト、流しゼリーでした。
午後は安曇野フレンドファームに伺い、モモ農園とさくらんぼ農園で農家体験をしたり、寄り道でリンゴ農園で実の成長を見たりとフルーツ盛りだくさん。
モモ農園では、モモの実への袋かけを体験。害虫や強すぎる日照から守るために実ひとつひとつに袋を掛けるんですって。宿で各自華やかに絵を描き込んだ専用袋を、思い思いのモモにかけてゆきます。いずれ袋ごしにその成長をお目にかける日が楽しみですね。雨風に負けず甘く育っておくれ、という願いもかけてきました。
さくらんぼ農園では、熟す時期を目前とした実を収穫しそのまま採れたてをいただきました!持ち帰り用のパックにも詰めるため、高い位置まで実っている真っ赤なさくらんぼを狙います。去り際に樹を振り返ると、収穫体験の前には葉から見え隠れしていた赤色が、まるで嵐が通ったかのように消えていたという…。
こちらは銭湯で汗を流す直前の様子です!農園に停めてあった軽トラの荷台に、お許しをいただき上がってみました。この後17名の参加者全員が荷台に収まってしまったことに驚き。大人も羨望の気持ちを抑えつつ、冒険心に溢れた表情を見ることができて嬉しい気持ちです。この光景、都会ではなかなか見られまい。銭湯は内風呂のほか露天風呂もあり、雄大な景色を背に1日の疲れを流しました。
地球宿に戻るとすかさずお夕食をいただき、自由時間に入ります。焚き火を囲む者、天体望遠鏡をお借りして月面を観察する者、翌日の昼食となるパンの仕込みをする者、遊びに来た猫と追いかけっこする者、部屋の中に秘密基地を作る者。ひとつの古民家のなかで数え上げることが困難なほどのアクティビティが展開されていました。
2日目のビッグイベントは田植え!地域のシェア田んぼの一角をお借りしました。地域の方が植えたお手本に沿うよう、できるだけ整列して差し込んで…。最初こそ怪訝にそろりと足をつけていた参加者たちですが、気が付けばひやっと冷たい泥の触感に魅了されていました。用水路で足をキレイにして、さて帰るか…と思われたところ、気が付けばカエル探しにみな夢中!親指サイズのカエルがあちこちで見つかります。カエルが苦手…という参加者たちは田んぼ沿いの小道でキレイな石を探すことに熱中していました。
お昼ご飯はひとりひとりがパン焼きに挑戦。竹にパン生地を巻きつけてくるくる回しながら焼いてゆきます。焼きたてがすぐ自分のお昼ご飯となるので、大人子ども関係なく真剣!自家製のリンゴジャムをつけて、地球宿で用意していただいたおかずとともにいただきます。「美味しい、もちもち」「焦げた!にがい〜」など自作パンへの歓声が次々に上がりました。
地球宿と一日市場駅にお別れを告げ、駅のお土産売り場では各自でおこづかいから計算してお買い物をします。大人が貸す力はほんの少し、レジでの見守り程度のもの。年長の参加者が年少参加者のお買い物をサポートしてくれるからです。新幹線車内は疲れぐっすり寝る参加者がいる一方、新宿駅までずっと元気にカードゲームをしていた参加者も多数。それでもご家族と合流し、自分の手で選び収穫したさくらんぼのお土産を渡す姿は全員一様に自信に溢れていたように感じます。
次回のフルーツ農家体験プログラムは8月。真夏の暑さから「フルーツの秋」に向けてどのように育っていくのか楽しみです!
末筆で恐縮ですが、2日間お世話になった地球宿のご紹介を少し。「出会いと体験の旅館 安曇野地球宿」は、地域内外・国内外の人たちが仲間になれる宿をコンセプトに、自然・農のあるライフスタイルを実践する、コミュニティの力で運営されている宿です(地球宿ウェブサイト紹介文を一部お借りしました)。
当プログラムの参加者は築80年を超える古民家農家の建物を縦横無尽に遊び尽くします。そんな彼らを見守ってくださる地球宿コミュニティの皆さまは、身体を動かした私たちに美味しいご飯を提供してくださり、時には知恵や力を貸してくださいました。子どもが大所帯な団体でも安心して自然をいっぱいに楽しむことができたのは、間違いなく地球宿の存在のおかげです。
今回リーダーの1人として参加した創業者赤木が、地球宿のオーナーぼうさんとのやり取りを通して感じたアツい思いを以下の創業者ブログに書き起こしております。こちらもぜひお目通しを!
創業者ブログ『プログラムを作る上で大切な”出会い”と”感謝”』