本ブログは、2025年8月18日から21日に開催されました、キャンプシップアカデミーの伊豆諸島・式根島サマーキャンプの様子をまとめたものです。
キャンプシップとして初めての式根島で、自転車にまたがって離島を駆け回り楽しむ様子をお楽しみください!
この旅を一言でまとめると
ドキドキの夜行フェリーに乗って、太平洋の大海原を進んで到着した離島。子供達は、夫々自転車を漕いで、島の風や匂いを感じながら、友人と共に海・山・自然を楽しみました。
普段みんなが住む場所と違って、信号がたった一つしかない島は、全く違うリズムで生活が営まれています。特に何か大きな施設がある訳ではなく、そこには大自然があるだけ。
そんなシンプルな島ならでは遊びと暮らしの中で、友達やリーダーとより濃い時間を過ごした4日間となりました!

プログラムのハイライト
1日目
東京のフェリー発着港・竹芝客船ターミナルに集合し、家族と離れることのドキドキとワクワクが混ざった子どもたちと一緒にフェリーに乗り込みました。東京の夜景にさよならをして船は出航します!



船内に入ったら、今日の就寝場所を探します。今回は特2等船室にて夜を過ごします。1人1台のベッドは秘密基地の様な空間!子供たちもワクワクが止まらない様子です。旅客定員1000人を超える大きな客船(さるびあ丸)の探検を終えた後に就寝します。


2日目
船は寝ている間も太平洋をぐんぐん進み、伊豆諸島の近くを航行していきます。360度どこもかしくも海の大海原で潮の匂いと海風にあたりながら朝を迎えます。船内で朝食を食べます。


無事式根島に到着!綺麗な海に子供たちは船から飛び込みたいとの声も聞こえてきますが、その気持ちは抑えて、今回お世話になる民宿に向かいます。


荷物をおいて早速水着に着替えたら、自転車をレンタルします!今回のプログラムの特徴は1人1台の電動自転車をレンタルして、島を巡ること!車での移動は一切予定されていません(体調不良などのケースをのぞきます)。
レンタルした自転車は、通常の自転車とは違って、子供が乗れる様に、車高を下げる調整がされています。島内にある信号機は1台で交通量はとても少ないです。坂道も多いので、電動自転車をレンタルして、少し運転の練習をした後に移動を開始します。



自転車を漕いで向かった先は、『中の浦海水浴場』。高台にある林の中の階段を降りていくと岩と白砂と緑に囲まれた海岸が出てきます。

この海岸の特徴は、手前でも珊瑚が見れることで、生き物が多いこと。スノーケリングに適した海岸でたくさん魚を見ることができます。

海水浴場では、子供たちの休憩場所として、タープ(屋根)を貼りますが、スタッフと一緒に子供達にも手伝ってもらっています。海岸に吹く風にも負けないように、しっかりと奥までペグを刺しますが、砂なので中々難しい!ここにも小さな学びがあります。

子供達は全員ライフジャケットを着用し、スノーケルガイドの資格を持つスタッフからの安全に関するレクチャーを受けてから海に入っていきます。

式根島は東京からフェリーで行ける離島ですが、リアス式海岸のため、穏やかな湾にある海水浴場が多く、透明度がとても高いことが有名です。サンゴ礁のある場所では、魚などの海の生き物がたくさん見れ、海の底までよく見えるため、シュノーケリングに適した島と言われています。


綺麗な海を堪能しつつ、子供達は思い思いの海遊びに夢中です。そして、綺麗な海を楽しみにしていたのは子供達だけではなく、リーダーもです!どちらか子供かわからないくらい、一緒になってリーダーも楽しみます!等身大で笑顔で遊ぶリーダーたちは子供達のヒーロー!

海の中も楽しいですが、磯遊びも海での醍醐味!スノーケリングをして磯場に向かい上陸し、生き物探し。あちらこちらから、『カニがいた!』『みんな見て!』という声が聞こえてきます。カニ探しは子供達にとって『ミニプロジェクト』。自然と子供同士の会話が生まれ、共通目標に向かって行動し、結果として仲良くなっていきます。

たくさん遊んだので本日の海は終了!名残り惜しいですが、また明日お楽しみに!

自転車で宿に戻ったら自転車を置いて、ライフジャケットを乾かします。

宿の近くの温泉を堪能した後はお待ちかねの夕食!全員でご用意頂いた宿の方に感謝のいただきますをしてから夕食を食べます!


夕食の後は自転車で公園まで移動し、星空観察!ブルーシートを広げて、みんなで寝転びながら、島の星空を楽しみました!流れ星が見えたラッキーな子供もたくさん!

星空観察後は宿舎に戻って就寝。次の日に備えておやすみなさい!
3日目
2日目の朝は朝食前の『島のあさ探索』からスタート。元気な子は朝ごはん前にちょっぴり島を探索しよう!と言ったらたくさんの子供たちが『いくいくー!』と宿から飛び出してきました。気持ちい朝の太陽を浴びつつ、近くの海岸をお散歩です。

朝食を食べてから午前の活動を開始。午前中は『選択活動』の時間です。キャンプシップでは『子供が自分で何をやるか決めること』で、『やりたいことに向き合いその結果どうなるか』を体験してもらうことも成長体験の一つと考えいて、選択活動をとても大切にしています。
今回の選択活動は2つ!
①自転車島一周:5-6名ずつのチームに分かれて、担当リーダーとともに島の地図を見て、チームで行き先を決めて様々な場所を冒険!
②島のポイントで魚釣り:式根島の魚つりのポイントまで移動し、釣り竿に餌をつけて魚釣りに挑戦!
それぞれ悩みつつ活動を選択!
自転車島一周に挑戦した子供たちは、式根島にあるさまざまなポイントを回ります。
式根島は外周12kmと1-2時間程度で一周できる小島で、島らしい大小様々な小道、豊かな自然、そして最高の景色が各所で見られます。式根島の最高地点『神引展望台』や地面が鉈で割られた様な場所にあることで有名な『地鉈温泉(海中温泉)』、そして雄大な太平洋を堪能できる『ぐんじ山展望台』など、子供たちを飽きさせません!
車や電車での移動と違って、子供はとても『自由』や自分でペダルを漕ぐことで目的地まで到着するという『達成感』を感じられるのが、自転車を利用するプログラムの特徴。自然と、少し遅れ気味の友達を待ってあげたり、声をかけたり、という連携がが生まれていきました。


熱中症対策で水を多く取り、塩分チャージで塩分を取りつつ進みます。見つけた水場で、思いっきり水を被ったりするのも楽しい!ちょっとした水遊びに!


海の釣り体験チームは式根島港での釣りに挑戦!式根島は足場が安定した桟橋で気軽に釣りができることが有名です。また、黒潮の影響で魚が豊富で、上から海を眺めると、御影が見え魚の動きを観察しながら釣りができます。

が、しかし、魚の影が見えることと釣れることは違います。魚が見えるからすぐに釣れると思っていた子は意外に魚が餌に飛びつかないことや、餌に食いついても仕掛けに引っかからずに餌だけ食べられてしまった、ということをなん度も繰り返し、釣りの難しさを体感していました。


そして、ようやく釣れた魚はハリセンボン!最初は『フグが釣れたー!』と大騒ぎになっていましたが、よくみてみると、フグの仲間のハリセンボン。ハリセンボンを堤防にあげると、どんどん膨らんでいきました。これは、胃に海水や空気を一気に吸い込み、体を膨らませてトゲを立たせて、外的に飲み込まれない様にする防御活動ですが、子供たちはこの自然な生き物の様子を興味深々で観察していました。

選択活動は午前中で終了し、休憩を挟んだ後は、みんなで海に出かけます。この日の午後は、『泊海水浴場』へ。日本の海水浴場きれいランキングで1位(2023年)に選ばれたこの海岸は、ぐるっと岩に囲まれた入江にある、抜群の透明度のビーチです!入り口は最高の写真スポット!

泊海岸では、スノーケリング以外に、様々な海のアクティビティをしました!子供達に大人だったのは、ちょっとした岩が飛び出ている場所から海へのジャンプ!気持ちよさに思わず笑顔が溢れ出てきます!

開催されたキャンプシップビーチフラッグ大会は、年齢問わず楽しめるように、年齢別にスタート地点を分けて実施!スタートの速さ、コースどり、フラッグに向けたジャンプ全て揃った人だけ、優勝の座を勝ち取ることができます!こういったみんなで遊ぶアクティビティについては、可能な限り、年齢や性別を超えて楽しめるルールづくりをみんなで考えてもらっています。


そして、子供たち人気な遊びの一つはもちろん、『リーダーとの遊び』です。子供たちとリーダーとの出会いや関わりは、キャンプで子供達に届けたいとても大切な体験の一つ。
キャンプシップでは、子供たちと一緒に安全で楽しいアクティビティを作り、リーダー自身もプログラムを楽しむことが、子どもを一番楽しませること、と考えていて、リーダーも思いっきり子供たちとの時間を楽しんでもらっています。


子供たちは、海の中だけではなく、砂の上でもリーダーを逃しません。そして捕まると、当然の様に、埋められてしまいます。突然始まった砂の共同作業ではみんなで声をかけ合いながら作品の完成に向けて友達同士連携!マッチョのジョージ(リーダー)は筋肉もしっかり表現。遊び上手のたいちゃん、踏まれない様に気をつけて!


そんなこんなであっという間に海の時間は終了!
海で遊んだ後は、島の名物海中温泉まで向かいます。シャワーで砂を通して、海の真横に自然と造られた温泉で疲れた体を癒します。男同士の友情も生まれた!


宿に戻って夕食時間。美味しい刺身を前に板前も登場しました!

夕食後には1日の振替り。健康チェックなどを実施した後にデザートのかき氷タイム!リーダーによるかき氷屋さんが急遽出店!そして今日は最終日の夜なのでみんなで海岸まで歩いていき、花火をしました!


4日目・最終日
今日は行きたい人だけ、朝食前にモーニングバイク!ということで海中温泉まで自転車を走らせて来ました。朝日を浴びながらの足湯は気持ちいい!あまりの気持ちよさに浸かりすぎてしまう子供も、、、

朝ごはんを食べたらプログラム最後の海活動に出発!みんなも自分でどんどん用意ができる様になって集合時間に完璧なスタンバイ!

午前の海活動を終えて宿に戻りシャワーを浴びたらお昼ご飯のお弁当を食べます。式根島では、地元のスーパー、みやとらさんに島らしいお弁当をご用意いただいていますが、島の岩のりが詰まった『3食ご飯』や『赤いか焼きそば』はこの島ならでは!


お昼ご飯の後に島のお土産屋さんで自分や家族へのお土産を選びました。そして、民宿にお別れを告げて、港に向かいます!帰り道は、大型フェリーではなく、ジェット船に乗り込み3時間かけて東京・竹芝ターミナルまで戻りました。

無事竹芝桟橋に到着して解散、プログラムは無事終了となりました!
最後に
こうしてレポートとして振り返ると、改めて、この4日間で子供たちはたくさんの経験をしたということを感じます。初めて離島を訪れた子供達にとって、見たもの、触れるもの、島の匂い、食べ物、そして、育んだ友達やリーダーとの友情と出会い。たくさんの挑戦と成功を感じた4日間だったのではないかと思います。
引率していた筆者は、今回の旅を通じて、子供たちの成長を様々なところで感じていました。初日はスムーズでなかった海の準備、自転車での移動。食事の配膳の連携や片付けなども時間と共に何も言わずにできる様になりました。初日は少し控えめに、友達同士の距離を詰めていた子も、最終日はまるで昔からの友達の様に、仲良しになっていました。もちろん、今回の式根島の様な特別な島での自然体験は最高の経験ですが、友達との共同生活や新たな友人やリーダーとの出会いはそれを上回るほどの価値がある体験として、子供たちの人生に刻まれたものと感じています。
みんな、改めてプログラムに参加してくれてありがとう!またキャンプシップで会える日を楽しみにしています!

